「持たない幸福論」こころにのこったこと

第一章 働きたくない

人間は毎日何もしないでいても飽きるし、毎日やることがすべて決められていてもつらくなる。

ある程度未知で新鮮さを感じる状況の中で、自分で考えて行動して自分の周りの世界に対して変化や影響を与えていくとき、人は充実感を覚える。それらは個々人で規模とか違うけどやっていることは本質的に同じ。偉さや正しさはなく、「自分が世界を作っている」「自分は何かをしている」と思うことができればそれでよい。個人的に充実感を得るにはどうしたらよいかだけ考えればええ。

しかし、人間は自分一人だけでは自分の行動に意味を与えるのが難しい。ある程度「人に認めてもらう」ということがないと、自分がやっていることを「むなしい…」とか「寂しい…」と感じてしまう。

第二章

宇宙的に見ればすべてどうでもいい。

すべて無意味なら幸せや意味を感じられる手掛かりになりそうなものは何でもいいから利用して自分がうまく生きられる世界を作り上げればいい。

第三章

何十年か前は、今よりももうちょっと社会の中で価値観のばらつきが少なくて、みんなが当たり前のように結婚したり家を買ったりしていて、社会の大勢がある程度同じ理想や目標を共有できていた。そういう時代は統一された基準を使って他人と自分を比べたりしやすかったから、「勝ち組」や「負け犬」みたいな勝ち負けの概念を作りやすかったのはある。